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教えて苫米地先生「『権力とは何か』『本当の権力を持っているのは誰か』をしっかり見極めることが重要!」

2025/5/29 更新

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「権力」とは、一体何を意味するのでしょうか。

他人を従わせる力。社会を動かす力。個人の自由や尊厳に介入する力。あるいは、政治力や財力そのもの――。
果たして、どれが「本当の権力」なのでしょうか。

多くの人がこの言葉を漠然と使いながらも、その実態を正確に捉えることは容易ではありません。

そんな中、ドクターははっきりと語ります。
「本当の権力とは、生殺与奪の権利を有する力のことだ」と。

そして、現代日本において"老害"とされる高齢者の多くは、実はそのような権力とは無縁であり、むしろ見えざる構造の中で操られている存在にすぎないと指摘します。

では、なぜ権力は一部の者に集中し、やがて固定化されてしまうのでしょうか。
国が変わり、時代が移ろうとも、なぜ常に頂点に居座り続ける「少数の支配層」――すなわち権力者が存在するのでしょうか。
そして、戦後アメリカの強い影響下に置かれてきた日本に、果たして"真の権力者"は存在するのでしょうか。

今回の講義では、「権力とは何か」「誰が真に力を握っているのか」という核心に迫りながら、国家、司法、メディア、そして人間の死生観に至るまで、深く掘り下げていきます。

自由に生きるとは何か――。

その本質を見失わず、見せかけの敵ではなく、本当の支配構造を見極めるための視座が、ここにあります。





Vol.1vol.1 老害"批判は的外れ !?

――最近思うのですが、老害と既得権益がはびこっている日本で僕らはどうしたらいいんですか?

苫米地 それは、まずね、老害と既得権益は別だってことを理解するところから始めるといいよ。

――えっ、別なんですか? 老害と既得権益ってイコールだと思っていました。

苫米地 別だよ、だって既得権益って、一言で言えば権力のことを言ってるんだと思うけど、権力ってピラミッド構造でしょ? ということは上に行けば行くほど人口は少なくなっていくわけだ。頂点の3人ぐらいが権力者で、それは老害かもしれないけど、残りの何千万人かの老人たちは蚊帳の外だよ。そんな人たちまで老害っていったら可哀想じゃない?

――そうか。そうですね。でも、その頂点の3人は老害だと思うんですが。

苫米地 だから、そこは問題だけど、現実的な話でいうと、その3人の老害をサポートしている若者たちこそが問題なんじゃないの? 若者って言っても、別にそれほど若くもないけど。
 例えば、WEFの問題行動の最前線は、ヤンググローバルリーダーとか呼称もらってホイホイ活動してる人達。でも、そのヤングなリーダーって、日本で言えば竹中平蔵さんとかだからね。彼なんかは、老害は老害だけれど、経団連のじいちゃんたちから見れば、まだまだ若輩者じゃん。だから本物の老害はヨーロッパにいるかもしれない。そう考えると、日本のおじいちゃんなんて、みんな蚊帳の外じゃん。
 アメリカの場合はどうかというと、トランプさんが問題としているディープステートって、官僚システムのことだからね。CIAにしても一つの官僚システムで、彼らなんか本当に全部若者だからね。老人なんていないよ。日本だって官僚システムは50、60で定年退職だよ。もちろん、彼らが天下ってそれが老害になるかもしれないけれど、それは次官になった人たち。役所に入った人たちの何十分の一だぜ。だから、本質的に、そこの見方が間違っていると思うよ。

――老人が悪いわけじゃない。

苫米地 老人は蚊帳の外で、一部の権力者が長生きしてることが問題だよね。アメリカなんか特にそうでしょ。来年建国260年を迎えるけど、あの国は一度も戦争に負けたことがないんだよ。ベトナムとかアフガンとか、派兵してうまくいかなかったことはあるけど、国をあげた戦争で負けたことはない。ということは、260年前の権力構造がいまでも続いているわけ。トランプさんにしたって若い頃、ファウンディングファーザーの一族に見出されて成功したわけでしょ。ロックフェラーもそうだよね。あの国はいまだに、メイフラワー号時代に力を持っていた一族がのさばっているわけだ。それが問題だよ。ただし、それが老害か、というと違うよね。家が古い、というだけで権力を持っているのは40、50代の上院議員とかだから。昔から続くエスタブリッシュメント一族が権力を振るっていることが問題で、老害とは違うよ。
 それで考えると日本はまだマシで、戦争で負けて権力構造が一回途絶えているから、いまも続いている権力は、80年前からのもの。財務省とかね。そこに若者が乗っかってることが問題で、老害とか言ってる人は騙されているふしがあるよ。

(vol.2に続く)


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